任意保険なしで車が水没したらどうする?自賠責のみ・車両保険なしの対処

大雨や洪水で車が水没しても、自賠責保険から自分の車の修理代や買替え費用は支払われません。

任意保険に入っていない場合だけでなく、任意保険に入っていても車両保険を付けていない場合は、修理・廃車・買替えの費用を原則として自分で負担します。

ただし、車両保険がなくてもロードサービスを使えたり、水没車を処分せず買い取ってもらえたりする可能性があります。廃車にすれば、税金や自賠責保険料の一部が戻る場合もあります。

この記事では、車両保険を使えない水没車をどう動かし、どこへ相談し、修理か廃車かを判断すればよいのか、実際の流れに沿って整理します。

水が引いていても、エンジンをかけないでください。 エンジン内部に水が入っていると、始動によって損傷が広がる可能性があります。電気系統のショートや火災のおそれもあります。特にハイブリッド車や電気自動車は高電圧部品を搭載しているため、むやみに触らず、ロードサービスや販売店へ相談してください。

今すぐどこへ電話すればよいか迷っている場合は、次の順で考えます。

  1. 残クレ・ローン中、または購入店が分かる場合は、まず購入店に電話する
  2. 購入店が分からない、営業時間外などの場合は、JAFなどのロードサービスへ「水没して自走できない」と伝える
  3. 搬送先が決まっていなければ、ロードサービスにその旨を伝え、受け入れ可能な整備工場を探す

車が道路上にあり、通行を妨げている場合や危険な場所にある場合は、警察や道路管理者から移動について指示されることもあります。自分で無理に動かさず、現場の指示に従ってください。

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自賠責だけでは水没した自分の車を直せない

自賠責保険は、交通事故で他人を死傷させ、法律上の損害賠償責任を負った場合に備える保険です。

自分の車の修理代を補償する保険ではないため、大雨や洪水で車が水没しても、次の費用は自賠責保険から支払われません。

  • 水没車のレッカー・搬送費
  • 点検や修理の費用
  • 廃車や処分にかかる費用
  • 買替え費用
  • ローンや残クレの残債
  • 代車やレンタカーなどの移動費

任意保険にも入っていなければ、基本的には自分で搬送先を決め、費用を負担して修理・売却・廃車・買替えを進めます。

任意保険あり・車両保険なしでも保険会社には連絡する

任意保険に加入していても、車両保険を付けていなければ、水没した自分の車の修理代や買替え費用は原則として補償されません。

それでも、最初に保険会社や代理店へ連絡する意味はあります。契約によっては、次のサービスを利用できる可能性があるためです。

  • ロードサービスやレッカー搬送
  • 搬送先となる修理工場の案内
  • 代車・レンタカー費用
  • 帰宅費用や宿泊費用

また、水没時に他車や物との衝突、けがなども発生していれば、対人・対物賠償保険や人身傷害保険などが関係する可能性があります。

使えるロードサービスや補償がなければ、その後は自賠責保険しかない場合と同じ自己負担の流れになります。

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水没車を動かして修理・廃車を決めるまでの流れ

1.安全を確保してエンジンをかけない

冠水している場所へ車を取りに戻ったり、流れのある水へ入ったりしてはいけません。まず人の安全を確保します。

水が引いても、自分でエンジンをかけて移動させないでください。見た目ではエンジンや配線への浸水を判断できません。

安全な場所から撮影できるなら、車の外観、浸水した高さ、車内、周囲の状況を写真に残します。発生日時や駐車場所も記録しておくと、販売店や整備工場へ状況を伝えやすくなります。

2.任意保険、購入店、ロードサービスへ連絡する

任意保険があれば、車両保険の有無にかかわらず保険会社へ連絡し、利用できるサービスを確認します。

残クレやローン中の車は、車検証の「所有者」欄も確認してください。所有者が販売店や信販会社などになっている場合、使用者の判断だけで売却・解体・永久抹消はできません。まず購入店へ連絡し、修理や廃車の進め方について指示を受けます。

銀行のマイカーローンなど、ローン中でも車の所有者が本人になっている契約もあります。「ローン中なら必ず販売店所有」とは限らないため、車検証と契約書で確認します。

3.レッカーで販売店や整備工場へ搬送する

自走させず、ロードサービスで販売店や整備工場へ運びます。

任意保険のロードサービスが使えなければ、JAFを非会員として呼ぶ、購入店にレッカーを手配してもらう、水没車に対応できる整備工場や業者を探す、といった方法があります。

JAFは非会員でも利用できますが、作業料やけん引料などがかかります。現場の状況によって作業内容や料金が変わるため、依頼時に概算料金と搬送できる距離を確認しましょう。

購入した車にメーカーや販売店のロードサービスが付いている場合や、クレジットカードなどの付帯サービスを使える場合もあります。

4.点検・見積りを受けて修理か手放すかを決める

販売店や整備工場で、修理できるか、修理後の安全性に問題がないか、費用はいくらかを確認します。

水没車は、乾燥後に動いたとしても、時間がたってから配線の腐食、接触不良、悪臭、カビなどが発生する可能性があります。海水や泥が入った車、電装品やエンジンまで浸水した車では、修理費が車の価値を上回ることもあります。

次の金額を比較して判断します。

  • 点検・修理費
  • 修理後も乗り続ける場合のリスク
  • 現在の車の価値
  • 水没車として売却できる金額
  • 廃車・搬送・保管にかかる費用
  • 買替え費用
  • ローンや残クレの一括精算額

修理費が高い場合は、修理工場の見積りだけでなく、水没車や事故車を扱う買取業者にも査定を依頼すると選択肢を比較できます。

5.廃車なら売却・解体と抹消手続きを進める

水没車でも、部品や金属資源として価値が残っていれば買い取られる場合があります。そのため、「壊れた車なので必ず処分費を払う」とは限りません。

一方、車の場所や状態、搬送距離、保管期間などによっては、レッカー代、保管料、解体費、手続き代行費などが発生します。査定では、買取価格だけでなく、搬送・手続き費用を差し引いた最終的な受取額または支払額を確認します。

車検証、ナンバープレート、本人確認書類など、廃車に必要なものも業者へ確認してください。ローンや残クレで所有権が留保されている車は、所有者の同意や所有権解除の手続きが必要です。

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廃車にすると戻る可能性があるお金

車両保険がなくても、廃車手続きをすれば、税金や自賠責保険料の一部が戻る場合があります。

普通車の自動車税

普通車は、抹消登録をすると、一般的に抹消した月の翌月から年度末までの自動車税種別割が月割りで還付されます。未納がある場合など、状況によって扱いが異なることがあります。

軽自動車は、毎年納める軽自動車税(正式には「軽自動車税(種別割)」)に、原則として月割りの還付制度がありません。

自動車重量税

車検の残存期間が1か月以上あり、自動車リサイクル法に基づいて適正に解体し、永久抹消登録などを行った場合は、自動車重量税の還付を申請できる可能性があります。

単に一時抹消しただけではなく、適正な解体などの条件があります。廃車を依頼する業者に、重量税還付の手続きも確認してください。

自賠責保険料

廃車後に自賠責保険を解約すると、保険期間の残りに応じて解約返戻金を受け取れる場合があります。

自動的に返金されるとは限りません。保険会社へ解約を申し出て、抹消登録を証明する書類などを提出します。手続きが遅れるほど返戻金が少なくなる可能性があるため、廃車後は早めに保険会社へ確認しましょう。

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残クレ・ローン中の水没車は購入店へ相談する

車が水没して乗れなくなっても、残クレやローンの返済が自動的になくなるわけではありません。

特に残クレやディーラーローンでは、車検証上の所有者が販売店や信販会社などになっていることがあります。その場合、購入店や所有者へ連絡せずに廃車業者へ引き渡してはいけません。

確認したいのは次の点です。

  • 車検証上の所有者は誰か
  • 現時点の一括精算額はいくらか
  • 修理する場合に必要な手続き
  • 廃車や売却に所有者の同意が必要か
  • 水没車の売却代金を返済へ充てられるか
  • 買替えと残債の支払いをどう組み立てるか

残クレの残価保証は、契約満了時に車を所定の状態で返却することなどを条件とした仕組みです。契約途中で水没した車の残価や残債が、無条件に免除される制度ではありません。

車両保険がなければ、水没車の売却額や自己資金で残債を処理しながら、次の車も用意する必要があります。自己判断で処分せず、購入店と契約先の指示を受けて進めましょう。

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大規模災害では自治体の案内も確認する

大規模な水害では、自治体が被災車両の一時保管場所を設けたり、道路をふさいでいる車を移動させたり、被災者向けの案内を出したりすることがあります。

ただし、水没車が家庭の災害ごみと同じように、常に無料で回収・処分されるわけではありません。自治体ごと、災害ごとに対応が異なります。

市区町村の公式サイトや災害対策窓口で、次の情報を確認します。

  • 被災車両の移動や一時保管に関する案内
  • 罹災証明・被災証明に関する案内
  • 税や手数料の減免制度
  • 被災者向け融資や生活再建支援

自治体や道路管理者が緊急的に車を移動させても、その後の修理・廃車・ローン返済まで負担してくれるとは限りません。

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まとめ

自賠責保険しかない場合、大雨や洪水で水没した自分の車の修理代、廃車費用、買替え費用は原則として自己負担です。

任意保険に入っていても車両保険がなければ、基本的な結論は同じです。ただし、ロードサービスや代車などを使える可能性があるため、任意保険がある人は最初に保険会社へ連絡してください。

実際の流れは、次のようになります。

  1. 身の安全を確保し、エンジンをかけない
  2. 任意保険があれば、保険会社へ利用できるサービスを確認する
  3. 残クレ・ローン車は、車検証上の所有者を確認して購入店へ相談する
  4. ロードサービスで販売店や整備工場へ搬送する
  5. 修理見積りと水没車の査定を比較する
  6. 修理、売却、廃車、買替えを決める
  7. 廃車後は税金・重量税・自賠責保険料の還付や返戻を確認する

車両保険がなければ、最終的な費用負担を引き受けるのは原則として車の使用者や所有者です。それでも、利用できるロードサービス、水没車の買取、廃車に伴う還付、大規模災害時の公的支援を確認すれば、負担を減らせる可能性があります。

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