離乳食を作る際の”だし”、どうしていますか?
赤ちゃん用のだしの素を使ったほうがいいようなイメージはありますが、離乳食を大人の食事と同時に作りたいと思った場合に、だしをどのようにしたらいいのか迷いました。
そこで今回は、赤ちゃん用のだしと普通のだしの違いを調べてみました。
ベビー用ではない普通のだしの素を離乳食に使っていいのか?
離乳食を美味しく作りたい、または大人の食事と一緒に作りたいという場面では、このような心配があるかもしれません。使っても大丈夫なの?
結論
普通のだしを使うことは問題なしです。
味の素公式QAの回答
Q. 「ほんだし®」は、離乳食に使えますか。
A. はい、お使いいただけます。 「だし」に含まれる「グルタミン酸」は母乳にも含まれる成分です。「だし」の味を効かせると、赤ちゃんの食も進みます。
味の素 – よくあるご質問【和風だし】
ほんだしの場合はこのような公式の回答となっています。
そういうわけで「問題なし」です。
違いは
味の素のほんだしと、離乳食用のだしである和光堂の和風だしの、それぞれの商品ページを参考に原材料と成分を比較します。
まずは原材料を比較します。
原材料 | |
---|---|
普通のだし ほんだし(味の素) | 食塩(国内製造)、砂糖類(砂糖、乳糖)、風味原料(かつおぶし粉末、かつおエキス)、酵母エキス、酵母エキス発酵調味料/調味料(アミノ酸等) |
離乳食用のだし 和風だし(和光堂) | デキストリン(国内製造)、かつおエキス、かつお節エキス、昆布エキス、食塩/ピロリン酸鉄 |
次に成分を比較します。
エネルギー | たんぱく質 | 脂質 | 炭水化物 | 食塩相当量 | |
---|---|---|---|---|---|
ほんだし 1 g (味の素) | 2.4 kcal | 0.27 g | 0.01 g | 0.30 g | 0.40 g |
和風だし 2.5g (和光堂) | 9.5 kcal | 0.17 g | 0 g | 2.2 g | 0.081 g |
成分のほうに関しては同量の比較になっていない(1グラム vs 2.5グラム)のでご注意ください。
ではこれらをもとに比較していきます。
共通点
どちらのだしもかつおとかつお節が入っています。
かつお節にはうまみ成分の一つであるイノシン酸が豊富に含まれていますので、美味しい味付けができます。
味の素 ほんだしの特徴
同じ量で比較をすると、ほんだしは塩分が多いです。
離乳食を作る際は塩分が多すぎてはいけませんので、ほんだしの場合は入れすぎないように注意が必要です。
また、砂糖と乳糖が入っています。砂糖を入れたくない場合や、乳糖で乳成分アレルギーがある場合は注意が必要です。
和光堂 和風だしの特徴
離乳食用のだしである和光堂の和風だしは、塩分が少なく、砂糖は含まれておりません。入れ過ぎてしまっても味が濃くならないのは安心です。入れ過ぎた場合にはデキストリン由来の炭水化物が増えますが、これはデンプンのようなものですのでご飯やうどんの仲間です。
また不足しがちな鉄分も補給できるという特徴があります。
鉄欠乏性貧血にならないためには肉やレバーを摂る必要がありますが、これがだしで補給できるのは嬉しいです。
量について
塩分相当量に着目をすると、味の素のほんだしは濃い粉を少量使うのに対し、和光堂の和風だしは薄味の粉を大量に使うイメージです。
離乳食を作る場合は少量を作ることが多いと思いますが、粉末の量の調整が難しい場合があるかもしれません。和光堂の和風だしは味の濃さの調整が容易であるとともに、多少入れ過ぎてしまっても味が濃くなる心配はそこまで大きくありません。
一方で、大量の離乳食をストックしておきたい場合や大人用の料理と一緒に作る場合は、和光堂の和風だしのような薄味の粉を大量に入れることはコストパフォーマンスが悪いです。そのような場面では味の素のほんだしを、入れる量に注意しながら使用することが良いです。
まとめ
味の素のほんだしと和光堂の和風だしを比較し、通常のだしと離乳食用のだしの特徴や離乳食調理時の注意点をまとめました。どちらのだしも離乳食で使用することはできます。
離乳食用のだしである和光堂の和風だしは塩分相当量が少ないため、少量の離乳食を作る場合でも味の濃さの調整が効きます。すなわち、離乳食に使いやすいだしであると言えます。
一方、味の素のほんだしは塩分相当量が多く、使用の際は味が濃くなりすぎないように注意する必要がありますが、大量の離乳食を作る場合や大人の料理と一緒に作る場合は非常に便利なものと言えます。
以上です。
この記事が離乳食に悩む方の参考になれば幸いです。
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