Nintendo Switchで4月下旬に始まるバーチャルゲームカードでは、ダウンロード版のゲームソフトをパッケージ版のように扱うことができるようです。
このバーチャルゲームカードは、
- 2台の本体でダウンロードソフトを入れ替えられる
- ファミリーに貸し出す(ファミリーが持つ別のSwitch本体に貸し出す)
ということが可能になります。
1点目については、家に2台のSwitchがある場合や、今後発売されるSwitch2の購入によりSwitchとSwitch2の2台所有になる場合において、所有しているダウンロード版ゲームソフトを自由に入れ替えられる非常に便利な機能です。
2点目のファミリーに貸し出すは、ニンテンドーアカウントのファミリーグループに属するメンバー所有のSwitch本体にバーチャルゲームカードを14日間貸し出せるという機能です。この機能は他にはないなかなかユニークな機能だと思います。ということで今回は、このファミリーに貸し出す機能で遠方にする家族とダウンロード版ゲームソフトの貸し借りができるのかを考えていきます。
”ファミリーに貸し出す”の概要
公式の説明は以下の通りです。
ファミリー(ニンテンドーアカウントのファミリーグループのメンバー)が持っている別のNintendo Switch 2 / Nintendo Switchに、自分が持っているダウンロードソフトを貸し出すことができます※1。
1つのアカウントに貸し出せるのは1本まで、期間は14日間です※2。期間中はいつでも返却してもらうことが可能※3で、期間を過ぎると自動的に返却されます。
なお、返却後もセーブデータは残るので、もう一度借りたり、自分でソフトを購入したりして続きをプレイすることができます。※1 貸し出し時は、ローカル通信およびインターネット通信が必要です。
バーチャルゲームカード|Nintendo Switch2|任天堂
※2 最大3人まで、同時に貸し出すことができます。
※3 期間が終了する前に返却してもらう場合、貸出先の本体がインターネットに接続している必要があります。
例えば以下のような状況を考えてみます。
- 家族で3台のSwitchを持っている
- 親のSwitch(親のニンテンドーアカウントでログイン)
- 兄のSwitch(兄のニンテンドーアカウントでログイン)
- 自分のSwitch(自分のニンテンドーアカウントでログイン)
- ニンテンドーアカウントのファミリーグループの構成
- 親がファミリーグループの管理者
- 兄と自分はファミリーグループのメンバー
- 親、兄、自分は同じ家に住んでいる
この場合、3人それぞれが持っているダウンロード版ゲームソフトを相互に貸し借りするすることができます。そしてのこの貸し借りに必要な条件は、ファミリーグループに属することと、ローカル通信ができることです。
ファミリーグループ
Nintendo Switch Onlineのファミリープランを契約することや、保護者が子供の利用制限を設定することを目的としてファミリーグループを作成できます。
Nintendo Switch Onlineは有料サービスで、当然ながらNintendo Switch Onlineのファミリープランも有料ですが、ファミリーグループを作ること自体は無料でできます。
ローカル通信
複数台のSwitch本体同士が無線で通信をする機能がローカル通信です。物理的に近い距離で相互の通信をするもので、これに対して遠方の人とインターネットを介して通信をするのがオンラインプレイです。
ローカル通信には特別なものは必要ありません。Switch本体の複数台が近い場所にあればOKです。注意点としては、電波が届く距離に限界があるため、離れた部屋の間などでは通信が難しい場合があります。
貸し出しをする際は
ファミリーグループに属していてローカル通信ができればダウンロード版ゲームソフトの貸し出しができます。
ローカル通信を使用するので、ゲームソフトの貸し出しをするときは同じ部屋に集まる必要があります。また貸し出しは14日間の期限付きですので、再度貸し出しをするにはまたローカル通信で貸し出し操作を行う必要があります。このローカル通信ではソフトの認証を行います。ゲームソフトのダウンロードは、初回の貸し出し時にインターネット通信で行います。14日間を過ぎてもセーブデータは消えません。
遠方の家族と貸し借りはできるのか?
本題の「遠方の家族と貸し借りはできるのか?」ですが、結論は「ローカル通信のために時々会いに行く必要がある」です。
貸し出しにはローカル通信が必要です。同じ家に住んでいる場合は特に問題はないですが、離れて住む家族同士では、貸し出しの時だけはローカル通信のために集まる必要がありそうです。
14日以内にクリアできるゲームを貸すということであれば実家に帰省したタイミングで貸し借りを行うという形でいいと思いますが、14日以上かけてゆっくりじっくり遊ぶゲームの場合、再度「貸し出し」をすることができるかどうかが問題になります。遠方がどれくらいの距離なのかは様々ですが、14日毎やそれくらいの頻度で会うというのは難しいことが多いと思います。交通費やガソリン代がかかるため、それにお金を使うならダウンロード版をもう1個買えという話です。(もちろん別の意味で会いに行くこと自体は大事ですが)
というわけで、遠方に住む祖父母や親戚とダウンロード版ゲームソフトを共有することは、直接会わないとできません。会った時から14日間だけならできます。ローカル通信が必須で、インターネット通信だけではできません。
しかし、ローカル通信が必要というのが非常によく考えられています。据え置き機であり携帯機でもあるSwitchの特性上、一家に複数台あることも想定され、それを同じ部屋に持ち寄ることも容易です。仮にインターネット通信で貸し出し可能としてしまうと、実際に家族ではない人ともソフトをシェアできてしまいます。もちろん不正を完全に防ぐことも難しいですが、このバーチャルゲームカードの貸し出しシステムは、シンプルだけれど非常によく考えられていると思います。
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